鳥取県 無形文化財 郷土芸能 「三朝町 さいとりさし踊り」

今回は三朝町の郷土芸能の踊り、「さいとりさし踊り」についてお話したいと思います。

この「三朝町 さいとりさし踊り」は鳥取県三朝町(みささ)の郷土芸能の踊りで、鳥取県の無形文化財にも指定されています。2010年には文部科学大臣賞も受賞しております。

さてさて、この「さいとりさし踊り」ですが、私のYouTubeチャンネルなどでも上げていますので見かけた方も多いとは思いますが…

こんなヤツです。

この「さいとりさし」についての話は、一度に説明するとかなり長くなってしまいますので小分けしながら紹介していきたいと思います。

という事で、今回は「さいとりさし踊り」の由来 について紹介したいと思います。

「さいとりさし」は漢字で書くと「刺鳥刺」と書きます。

どういう意味かと言いますと、

「鷹狩に使う鷹の餌にする鳥を捕る事」を業とした者の職名です。

鷹狩は中国から伝えられ、日本では仏教の隆盛と殺生の禁断、戦国時代と天下奏平の時代などに関係があり、幾度か盛衰を経ながら広く流行しました。

毎年、1月には京都の二条城で本職の鷹匠(たかじょう)による鷹狩が披露されます。

一度観に行ったことがありますが、なかなか面白く貴重な体験をしました…

余談でしたが(笑)

皆さんがご承知の通り、鳥取県は至る所に温泉が湧き出し、山、沼、池が多く温度、湿度、餌など鳥が住むには申し分のない好適な土地であることから、これを捕る技術も他の地方に比べて一段と優れて天下には有名だった…という事です。

鳥とり=トットリ=「鳥取」

という名が付けられたのもこれによってではないか…という説もあるようです。

地方の民衆は、罰が当たるとか、流行り病が流行るとかで非常に恐れ、民衆はその腹立ちの持って行き場がなくその腹いせをお寺のお坊さんに名を借りて「刺鳥刺(さいとりさし)」に文句を言うけれども無理やりに鳥を捕る場面を寸劇を兼ねた踊りにして、身振り、手振り、足振りと、おかしく仕組んだのが「さいとりさし踊り」であり、その踊りの歌詞もだんだんと近代感覚を取り入れて現在に至っています。

現在では、「鳥を捕る」から、嫁をとる、福をとる、という意味も含まれめでたい演目としてもてはやされています。

「刺鳥刺(さいとりさし)」は殿様の命によって天下御免というお札を身に着け、その威光を笠に着て各地に出かけ、時には殺生禁断の神社、仏閣の境内を荒らしまわる事もあったようです。

こんな感じです。

この「さいとりさし踊り」は歌詞もとても面白い表現が沢山ありますので、会を分けながら少しずつ紹介していきます。

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